チューリッヒにて

チューリッヒ駅で友人と再会!


実は彼女とは昨年末に何度か日本で会っているので
「久しぶり〜」という程ではないのです。
でも、異国で再会するのはまた異なる感慨があります。


お昼休み中のだんなさまと可愛い双子くんたちとも
"hello"と再会しました。
こちらでだんなはんは車で職場に戻るのでお別れし、
私たち四人はチューリッヒ散策にでかけました。
チューリッヒは治安もよく、街も清掃され、
歩いていても安心です。
あと驚いたことに、みんながみんなベビーカーにいる
双子くんたちを見て、微笑みかけるのです。


人々がゆるやかさを保ち、ゆとりがあるのだなぁと感じました。



もちろん日本でも、そういう光景はありますけど、
さらにはベビーカーに道をゆずったり、階段をあがる際には
ベビーカーを持ち上げる手助けをしたり、ドアを押さえたり、
そんな手助けを誰も彼もが全く自然に行っているのも気持ちよく感じました。


  以前、「江戸しぐさ」についての本を読んだときに、
  日本にもそのような思想あるいは哲学があり、
  昭和ぐらいまではそのような「江戸しぐさ」はみられていたそうです。
  実際、私も子供の頃から慣れ親しんでいた「しぐさ」として
  雨の日にすれ違う際には傘を斜めにして、ぶつからないよう
  お互い配慮をするなどがありましたが、
  そのようなことをしない人の方が今では多いように思います。


  江戸ではさまざまなお国から人が集まり、争いごと、もめごとも
  増えてきたときに、寺小屋で子供の頃から情操教育として
  このような哲学というか思想を教え込んだということです。


  つまりは異文化を持つもの同士、どうしたらお互いが揉め事少なく、
  気持ちよく暮らしていけるかという知恵を授けていたのです。


  きっと今の日本に足りない思想はこんな些細な手助け(しぐさ)が
  できるようしつけられていない、あるいは
  教育できていないという点なのでないでしょうか?


  自分も含め鑑みなくてはと思いました。



話が大分それてしまいましたが。


お互いパンぐらいのランチしかしていなかったので、
ベジタリアンレストランへ行きました。


ベビーにもやさしいお店で、やはり店内でもお客さんたちも
ベビーたちに親切で、子供が泣いても嫌な顔をする人はいませんし、
少々乱暴にモノを投げちゃうことがあっても暖かい目で見ていてくれるのです。


それどころかちょっと一緒に遊んでくれたりもして。


  日本でもママになった友達とベビーと一緒に
  出掛けることがあるので、お店や、周りにいるお客さんに対する
  ママたちの気遣いのストレスを感じていたのに、
  チューリッヒではそんなストレスがなく、
  ノビノビと過ごせるのはなぜでしょう?


なんだか話が逸れてばかりいます…。


レストランからでて、海のように広いチューリッヒ湖を眺めたり、
旧市街地へ行き、石畳の急な坂道をベビーカーを押しながら、
喋り続け、息を切らせたり、coopというスイスの大型スーパーで
買い物していたら、もう4時。


仕事を終えた友人のだんなはんと合流し、チューリッヒが一望できる
見晴らしのよい丘へ連れていってもらいました。


チューリッヒはとても美しい街です。


その丘にあるレストランで一息いれ、彼らの家へ。
双子くんたちもだいぶやんちゃになり、目をはなすと何をするか、わかりません。


友人が用意してくれていた『フォンデュ・シノワーズ』の
準備を手伝いながら、おしゃべり。馴染みの光景です。

ちなみに『フォンデュ・シノワーズ』とはスイス風しゃぶしゃぶです。
ただし、しゃぶしゃぶしてはダメだそうでフォンデュ同様、
串に刺して鍋の中のコンソメスープに浸し、火が通るのをじっと待つのです。


ソースはマスタード、アイオリ、大根おろし+ポン酢、ガーリックの四種。


すでに双子くんたちは就寝タイム。
大人三人、スイスビール片手にフォンデュ・シノワーズを楽しみ、会話を楽しみ。


スイスとイタリアのゴミ問題、違法移民問題(送り返されないよう、
国籍がわからなくするためにパスポートを破棄する)、
はたまた恋の話等々深夜まで話はおよび、
最後は'88作製の自家製シュナプス(40〜45℃、リンゴなどから作る)をいただきました。


美味しいのだけどかなりきついので、シュナプス入りコーヒーにしてもらい
ぐっと飲み干し、おやすみなさい。