おばあちゃんネコ


ついこの前まで実家にいるネコは三匹。
みんな家の敷地内に入ってきた野良猫だった。


生まれたばかりで親がいなくなり
雨にさらされ震えていた子や
体調がひどく悪そうで病院に連れて行った子、
そして最後に来たのは
よぼよぼで庭に座り込んでいた三毛猫のおばあちゃんネコ。




このミケは老齢で立ち上がるのもやっとで、
きっと長いこと生きられないだろうねと話していたほど弱っていた。



だが、母が世話をしていくうちに
食欲旺盛、足腰しゃきっと階段の上り下りさえ軽やかで、
そのうち抱っこしてだの、ここから出してだの、
もっとご飯頂戴だのとわがままなそぶりも見せる
お嬢さん振りを発揮していった。




そんなこんなで彼女は3年暮らす。
今年に入り、寒暖の差などで体調を崩し食欲が減り、
だんだんと弱っていく。


そして、2週間前大往生。


ご愛嬌もあり、人懐こいこのお嬢さんネコは
天国でもみゃーみゃーと誰かに甘えているのかもしれない。