夏の着物と浴衣の話
着物のお稽古。
7月に入ったので夏の着物の話。
■夏の着物
6月は単(ひとえ)の着物。
7月に入ると薄物。
薄物は上布(じょうふ)、絽(ろ)、小千谷縮(おぢやちぢみ)、紗(しゃ)など。
上布は麻でできている。
宮古上布、近江上布、薩摩上布など。
ただし、芭蕉布はとても貴重。
というのも、現在は茨城や沖縄でしか芭蕉がとれず、その芭蕉も量が少ないのだそう。
また、「皺になる」、「毛玉になる」、「値段が少々張る」麻の欠点を補う
絹芭蕉というのもある。
絽はよこ絽とたて絽があり、よこ絽の方が一般的。
小千谷縮は土地により、越後縮などの名前がつく。
肌に張り付かないので、夏には適している。
ちなみにクレープ素材は縮のこと。
紗は織物の目がない。
■家に帰ったら....
夏は汗をかくので、熱いお湯にタオルをつけ、
固く絞り、汗をかいた箇所をトントンとたたく。
そして、陰干し。
ベンジンを浸した布などで襟、すそ、袖などをトントンたたき、汚れを落とす。
また、柔らかなブラシで軽くはたき、ほこりを落とす。
最後に、お香をたいたり、仕舞うときに練香などを入れておくとよい。
絶対にファブリーズなどの化学薬品を使うのはNG。
そのときに変化がなくても、後に変色の元となるので。
■浴衣の話
お稽古の後、みなさんと着物屋さんへ寄る。
セールも始まり、さまざまな浴衣が飾られていた。
今年の浴衣は着物っぽく着るのが流行のよう。
つまりは浴衣の下に襦袢を着る。あるいは飾りの襟をつけるなど。
襟も工夫され、一つで4通り使えるもの、レースのものなど。
レースのものなどはあえて、外に出し、洋服の付け襟のような感覚。
また、下駄もとてもいいものが多く出ていて、
先生曰く、これだったら着物でも使えるわねと。
雨の後のぬかるんだ道を歩かなくてはいけないときなど、
こんな下駄を履き、会場でぞうりに履き替えるというのも一つの手。
一方、ホテルなどに浴衣で入るのは抵抗があっても、
浴衣の下に襦袢を着て、足袋を履いて下駄をはけば、
気にならないでしょということを教えていただく。
お店に行ってもいろいろと勉強になる。