東京バレエ団、ベジャール追悼記念公演「くるみ割り人形」


バレエを見て、涙がでてくるなんて。


くるみ割り人形」といっても、周知のあのストーリーとは異なる。
振付師、ベジャールの自叙伝的作品。



亡母を慕う気持ち、バレエへの熱い情熱、そして人生に対する賛歌を語ったすばらしい作品だった。
今回は彼が亡くなって最初の公演ということもあり、
また、ベジャールから直接振り付けを受けている首藤康之も出演ということもあり、
メンバー全員の彼への尊敬の念、熱い思いまで伝わってくるような舞台。


父あるいは師、あるいはファウストのメンフィスを背景に持つM...を演じた須藤康之。
ベジャールの愛猫フェリックス、
M...(マリウス・プティパ)の紹介で、
「亡きモーリス・ベジャールの意向を受けて、マリウス・プティパの振り付けそのままで演じます」という言葉の元はじまった、
グラン・パ・ド・ドゥ。


ぐいぐい引き込まれる舞台。
ベジャールは生きるといういうことを謳歌していたに違いない。

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東京バレエ団くるみ割り人形
日時 11月7日(金) 19:00開演(18:20開場)
演目 「くるみ割り人形
  振付:モーリス・ベジャール
  音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

出演 ビム:高橋竜
母:吉岡美佳
フェリックス:松下裕次
M...:首藤康之
妹のクロード:高村順子
2人の天使:高岸直樹、野辺誠治
2人の妖精:井脇幸江、西村真由美
マジック・キューピー:飯田宗孝
グラン・パ・ド・ドゥ:小出領子、木村和夫


モーリス・ベジャール 「くるみ割り人形」 [DVD]

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