ゼフィルスの卵

「ゼフィルスの卵」池田清彦

ゼフィルスの卵

ゼフィルスの卵

遺伝子組み替え、外来種に関する考え方、
医療、健康等など語り口が気っ風よく、小気味よい。


『なぜヒトは巨乳をもつのか』の、ひとたび記号が社会的な意味を獲得すると、人々は記号にあたかも価値があるかのように錯覚するようになるのだ。

には頷きつつ、一方、自分やその周りをさらってみて、なんて錯覚ばかり!と驚愕。記号に付与された価値なんて社会が変わればあっけなく覆されるものなのに、そんな何かに価値を見い出し、執着してしまう。

錯覚ではない自分の価値観を研ぎ澄まさなくてはね、と言い聞かせてみたり。

他に、『「仲良し病」がいじめを招く』に同感。

趣味という虫採りの話も興味津々。

映画「青い蝶」の主役は昆虫学者で、DVDの特典映像には元となる本人が出ており、エキセントリックでめちゃチャーミングな人だった。

なんていうか、こちらの著者にもそんな匂いを感じました。