加山又造展@国立新美術館

この週末、先日予告した加山又造展へ行ってきました。


加山又造という人については今回初めて知りましたが
見ごたえがあり、心の奥底から湧き上がるものを感じる作品ばかりでした。



第1章  動物たち、あるいは生きる悲しみ

見たいと思っていた「月と縞馬」はもちろんのこと
「紅鶴」の絵にひきつけられました。
構図はリズミカルながら、
この灰色がかった青とピンクのコントラストは
着物でも使われる配色で、このまま帯にしてもステキそう。


第4章  花鳥画の世界―「いのち」のかたち

「牡丹」の黒い牡丹と白い牡丹。
こちらは『第3章 線描の裸婦たち―永遠のエロティシズム』に展示されていた
裸婦たちをそのまま牡丹に置き換えたような妖艶な、
そしてなにか誘うわれるような色香が感じられます。


第5章  水墨画―色彩を超えた「色」

一番気に入ったブースはこちら。水墨画
その中でも「月光波涛」の前では長くたたずんでしまいました。


右側では雲が少しかかりつつ静かに煌々と白く光る満月。
そして左側では画面を飛び出すほどの高い波が散り散りと白波を立て、
黒い岩肌より白波が落ちるという、
この夜の温度と波の音まではっきりと感じられそうなそんな水墨画でした。


この画の他にも彼の画は音が感じ取られます。


5、6匹の鶴が顔を上に向け、啼いている「啼」もよかったな。


第6章  生活の中に生きる「美」
こちら彼がデザインしたデミタスカップやお皿のほか、
着物や宝飾は眼の保養そして憧れのため息。
このシルバー地に黒く描かれた猫のデミタスカップ
レプリカでもいいから販売してくれないかしら。
とても気に入りました。



会場で紹介されていた彼のポートレート写真は思ったほど大きな体格ではなく、
スタイリッシュで、少し安藤忠雄さんに似ているよう。




*開催期間
  2009年1月21日(水)−3月2日(月)
  ※休館日=毎週火曜日休館

*開催時間
  午前10時〜午後6時
  ※金曜日は午後8時まで。入館は閉館の30分前まで。

*アクセス
  東京メトロ千代田線「乃木坂」駅6出口(美術館直結)
  東京メトロ日比谷線「六本木」駅4a出口徒歩5分3
  都営地下鉄大江戸線「六本木」駅7出口徒歩4分


国立新美術館
  http://www.nact.jp/