相国寺金閣銀閣名宝展―パリからの帰国―

小雨けぶる京都より。



相国寺美術館で「相国寺 金閣 銀閣 名宝展 ―パリからの帰国―」を観賞。


4時間ほど時間があったので、伊藤若冲に会いたくこちらへきました。人が少ないのでゆったりと見ることができ、若冲の「昇鯉図」や「龍図」では筋目書きをじっくりと観賞してきました。


紙の特質をいかしつつ、鱗や木の年輪を描いてしまうとは!


また、屏風の「鹿苑寺大書院障壁画 月夜芭蕉図床貼付」も芭蕉が月に照らされる様子を素晴らしく表現し、夜のさざ波と芭蕉の葉の擦れる音さえ聞こえるようでした。


どしんとした玉熨斗図もよかったな。


また円山応挙の大瀑布図も豪快でした。滝が庭にほしいという声を聞き、応挙はこの画を描き、中央下をL字に折り、池の上の木に下げたそうで下部は枝で擦れたあとがあるそう。
この大胆さ。粋だわ。


禅寺と言うことで千利休の茶道具や茶室「夕佳亭」の再現などお茶の世界とも深い繋がりがあり、そちらも面白く拝見しました。


桃山時代の「瀬戸黒茶碗 箱書元伯宗旦」はごつごつした表面、かつ、どっしりした墨汁のような黒で存在感を放っていました。


宗旦稲荷*1があったのでこちらにもお参り。お点前が上手になりますようにと三代目、宗旦に祈願してきました。


[kyoto]

*1:宗旦稲荷の面白い云われは、こちらで→http://www.shokoku-ji.or.jp/shokokuji/guide/sotan.html