時の旅人

時の旅人 (岩波少年文庫)

時の旅人 (岩波少年文庫)

20世紀のダービシャー(イギリス)の村に行った少女ペネロピーが16世紀の時代と行き来しつつ、その時代の人たちに愛情をもち、大切に思いつつも、何もできないことがあることを安らかな諦念のなかで成長していくところがよかった。薬草(ハーブ)の香りや二つの時代の食生活、衣装などの文化も楽しめる。

「わたし」や「時」に対して不確かさ、疑問を持つところから少女は時を旅し始めます。

どっちの”時”にいるのか、ほとんどわらないぐらいでした。それとも、”時”というものは存在しないということなのでしょうか。それとも、私たちはみな、二つの世界の中間で生きているのでしょうか?