カポディモンテ美術館展@国立西洋美術館


カポディモンテ美術館展」を見てきました。中でも印象的なのは次の3つ。

  • パルミジャーニノの「貴婦人の肖像(アンテア)」: ポスターにもなっている絵。美しい気高さ。テンの毛皮をかけ、素晴らしい宝飾品や衣装をまとうその身体は顔に比べて少し大きく見える。それがさらに若い女性にも関わらず貫禄を感じさせる。
  • アルテミジア・ジェンティレスキ「ユディトとホロフェルネス」: ホロフェルネスの首を切り落とさんばかりのユディトと侍女。ホロフェルネスの頭や体を抑える腕がピンと伸びていて、迫真に迫る。強い憎しみを感じる。
  • アゴティーノ・カラッチの「毛深いアッリーゴ、狂ったピエトロと小さなアモン」: 毛深い男性やピエトロなど珍しい動物のような見世物として扱われている一方で、犬、猿、鸚鵡という動物たちの知性あるまなざしや仕草が印象的。

一緒に行った彼はパルトロメオ・スケドーニの「エッケ・ホモ」がリアルな怖さがあって、印象的だったよう。とても怖がっていた。
その後、常設展へ。まだ、新館には入ったことがなかったので、中に入ってびっくり!とても広く、作品数も大変多いのです。国立西洋美術館の力量に驚いてしまいました。
新館の企画展の「オノレ・ドーミエ版画展―『カリカチュール』と初期の政治諷刺画―」は面白かったです。国王を洋梨を使って茶かす様子や、政治家たちへの風刺。シニカルな笑いは政治への不満を膨らませ、民衆が政治を変える力になったのかしら?


国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html