レンブラント 光の探求/闇の誘惑@西洋国立美術館展
5/5に引き続き、2回目の鑑賞。
今日はなんと、芸大の熊澤先生からレンブラントの講義をしていただき、それを踏まえて鑑賞してきました。
- 今回の展示は版画がメインである。過去の大きなレンブラント展は「レンブラントとレンブラント派*1」、「大レンブラント展*2」
- 今回の展示では、同じテーマの絵を版や用紙を変えて、思考錯誤している様子がわかる
- 版画は蒐集家たちによってコレクションされ、互いに行き来し鑑賞していた。それは素描の愛好家たちと同様で知的好奇心を満たすため
- そして元来、版画も素描も工房で絵をストックするために作られていたものである
- 油絵ではスポットライト的な光と言われているが、案外そう見えない。手に集まる視線とその逆光で光の世界と影の世界を隔てている。(例:「30枚の銀貨を返すユダ」の逆光の手など)
- レンブラント・ライト 単身、顔だけなど。これはルーベンスを意識
- 光については初期はスポット的で、後に幅広く柔らか、晩年は幻想的で幽玄な世界へと変化している。
5日に一度レンブラント展を鑑賞していたのですが、今回はレンブラントが一つのテーマを修正を何度も加えながら、スレート(版)を作成し、あるいは用紙も変えていくなかで、どのような効果が出ているのか注目しました。
最後の展示室の「3本の十字架」と「エッケ・ホモ(民衆にさらされるキリスト)」はレンブラントの版画の中でも大きなサイズなので見やすく、スレートの番号と絵の内容を何度も見返しました。
使用された紙によってもインクの滲み具合などが異なりますが、和紙は想像がつくのですが、中国紙など質感がわからずどこかで触ってみたいです。
観賞会後、自己紹介をしました。初対面の方はもとより、twitterでフォローしていたもののはじめてお目に掛った方もいらして、アカウントとお顔が結び付きました。美しくて気持ちの良いととても気に入っていた建物の建築家もいらしたのも感激。また、新たなつながりができ、充実した一日になりました。
講義をして下さった熊澤先生、企画してくださったTakさん、どうもありがとうございます。
レンブラント 光の探求/闇の誘惑
場所:国立西洋美術館
日程:6/12(日)まで(月曜日は休館)
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/rembrandt201103.html
Kadokawa Art Selection レンブラント 光と影のリアリティ
- 作者: 熊澤 弘
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/02/25
- メディア: 文庫
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
もっと知りたいレンブラント―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
- 作者: 幸福輝
- 出版社/メーカー: 東京美術
- 発売日: 2011/03/10
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (3件) を見る