名和晃平 シンセシス@東京都現代美術館

東京都現代美術館
仲良くしている皆さんに大人気の名和晃平さん。その作品を実際に観に行きたく、比較的すいているだろと思われる平日休みに清澄白河へ出かけてきました。予想通りスムーズに見ることができました。
部屋に入ると真っ白な世界がまぶしくて、クラリとめまいがしました。部屋は12個に分かれていて、それぞれ次のようなタイトルが付いています。でも、これも最後の部屋を出たところに置いてあるパンフレットに書いてあるので、最初入っていく時はわからないという設定になっています。
CATALYST/PRISM/BEADSTHRONE/POLYGON/VILLUS/DRAWING/GLUE/SCUM/MANIFOLD/MOVIE/LIQUID
BEADS は鹿やモモンガ(?)のはく製にさまざまなサイズの透明な丸いビーズを貼りつけたもの。ぶくぶくの泡に野の生命がのみ込まれて「無」に戻っていく感じがします。重なっている鹿(Double(ダブル))を見ていると分身なのか親和的な何かなのかなど創造が膨らみました。ちょっと前に、背中に傷がある小鹿にもう一匹の小鹿が前足を乗せて傷を押さえるという夢を見ていたので、そのことも思い出しながら鑑賞しました。
POLYGON は新鮮な衝撃がありました。この部屋に入ると青白い世界で天井まである高さの白い像に迎えいられます。左右に配置されている女の子らしい像が向き合っている下をくぐるとき、ミヒャエル・エンデはてしない物語で、アトレーユがスフィンクスの眼光を浴びずに通れるのかどうかというその場面が思い浮びました。良く見ると解像度の異なる像が重なっていて、また謎を問いかけられたように感じました。
何というか、目からだけでなく身体全体で楽しめる展示だと思いました。

名和晃平シンセシス
8/28(月)まで
東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/
http://www.mot-art-museum.jp/koheinawa/

美術手帖 2011年 08月号 [雑誌]

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2-NI-

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