上村敦之展 −れい禽を描く−


姉とランチした後に少し時間ができたので、フラリと吉祥寺美術館に寄ってきました。開催中の展示は「上村敦之展」。タイトルの通り水辺に住まう鳥たちの絵が集められていました。
まず最初に、「孤」というタイトルの1匹の孔雀の絵。その次に少し頭をもたげている目を閉じた梟。最初の絵のタイトル「孤」に呼応するかのように数羽描かれた鳥でもそれぞれの「孤」を感じさせる距離間があるというのが私の印象です。そして、それぞれの鳥たちは決して孤独な寂寥感をにじませるのではなく、穏やかな微笑みさえ見とれるような潔く品格のある孤独さであり、観ているこちらがすがすがしさを覚えます。

灰色がかった白、緑青、桃色。
この色彩も好き。

今週末で終わりなのですが、彼も好きそうなので、一緒にもう一度見てくるつもり。
常設展、浜口陽三記念館の「線と胡桃」もよかったです。


上村敦之展 −れい禽を描く− 武蔵野市立吉祥寺美術館
9/27(日)まで
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/
100円
伊勢丹が無くなってもこの美術館は存続させてほしい!

上村淳之(1933− )は現代日本の代表的花鳥画家として高い評価を得ている作家のひとりです。祖母・上村松園、父・上村松篁も高名な日本画家で、三代にわたる日本画家一家としても知られています。
*唳(れい):鶴や雁、瑞鳥の鳴き声のこと