むかし・あけぼの 上 ―読書中ですが
ogawamaさんのつぶやき、そしてブログ→http://ogawama.jp/blog/2010/01/post_861.htmlの感想に興味をそそられ、早速読み始めた「むかし・あけぼの」。まだ上巻の半分程度しか読み終えていないのですが、この田辺聖子の描く清少納言の魅力に引き込まれています。この女性の感性や、己を視るときの距離感、自然に対する見方など。または華やかな宮中、そこに集う煌びやかな、あるいは少々野暮な人々。そういう人々ひっくるめて、面白い!と目をキラキラさせながら観察している、清少納言のその様がとてもいいのです。
その中にあった清少納言が慕う年上の女性、弁のおもとの言葉には全く同感。男性を女性に置き換えてもいいぐらいです。いくつになっても、いえ、年を重ねれば重ねるほどこんな「可愛い」人間になりたい。
でも、ごくごく稀にトシとっても純粋な心の輝きを失っていない、自由でのびやかな心をもった男の人がいます。率直で、あたたかくって、そしてちょっぴり皮肉屋だけれど、それも意地わるからではなく、世の中や人間や……人間の、生の営みに興味を持ち、愛をもってる、といったらいいかしら、そんなふうな人、でもそれを口に出してはいわない、心のおくそこにじっとしまって、口ではひょうきんなことをいってる、だからみんなに面白い人、それだけだと思われているけど、ほんとはずっと、奥ふかい、美味しい泉を心のそこに湛えてる。―そんな、男のひと。
むかし・あけぼの ―小説枕草子/田辺聖子著
これを読み終えたら、わたしやogawamaさんのつぶやきに呼応して、青い日記帳のTakさんがお勧めしてくれた本、「桃尻語訳 枕草子」を読む予定ですよ。こんな広がりを持てるのもtwitterの喜びの一つ。
kinoko (@kinoko_no) | Twitter
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